日本酒と料理の相性 [当店おすすめのワイン]

日本酒と料理の相性

日本酒と料理の相性
砂糖やみりんを使った甘い味付けの料理や、でんぷん質の多い甘味のある料理は、甘口の日本酒とよくあいます。逆に甘い料理に辛口の日本酒をあわせると、料理の甘さと日本酒の辛さが強調されすぎてしまいます。
 又兵衛ふくみ



濃い味付けの料理は、濃醇タイプの日本酒とよくあい、日本酒と料理の味がともに生きてきます。一方、淡白な味付けの料理には、淡麗タイプの日本酒があいます。
 



塩辛味が強い料理には辛口タイプの日本酒があいます。料理の塩味と日本酒のさっぱりした味わいが相乗効果を生み、絶妙のバランスを醸し出します。逆に甘口タイプの日本酒をあわせると、料理の塩味や日本酒の甘さが強調されすぎてしまいます。
 



旨味が強い料理には、アミノ酸が多く含まれています。こうした料理には、酸、アミノ酸などが多く含まれている濃醇タイプの日本酒がよくあいます。また、旨味が非常に強い料理には、料理の後味を洗い流す効果のある淡麗な日本酒もあいます。
 



ほどよい酸味は料理にふくらみを与えます。レモン果汁にシロップなど入れてレモネードにするとおいしいように、甘味は酸味とよく調和しますので、酸味の強い料理には甘口の日本酒があいます。
 



特に香りの強い料理でなければ、料理の香り自体が日本酒との相性に関わるケースはあまりありません。ただし、吟醸タイプのように香りの高い日本酒の場合には、前菜など香りが控えめな料理とよくあいます。
 



淡麗タイプの日本酒は、料理の脂っこさを洗い流してくれます。また、老酒が脂っこい中国料理と相性がよいように、熟成した日本酒の香味は脂っこさと調和するので、古酒などの熟成タイプの日本酒とも相性がよいと言えます。
 




酒と料理の出会いによって生まれる味覚の世界は、日本酒のタイプや飲用温度、料理の素材や調理法などさまざまな要素の組み合わせによって無限に広がります。日本酒に含まれているいくつかの成分が、食品に対してどのような効果をもたらすのかを簡単に説明します。

まずは日本酒の水分。これは料理に含まれている塩分やアミノ酸の一部、スパイスなどの香りや味わいを薄めます。日本酒のアルコールは、ほとんどの油脂類に作用し、タンパク質成分をやわらげる効果があります。また、 日本酒の酸は料理の塩分をやわらかく感じさせ、日本酒の糖類は口中をなめらかにして酸味をやわらげます。このように日本酒が料理に与える影響はいろいろあります。ちなみに、酒と料理が口中で出会ったときに互いがうまい具合に共鳴し、単独には現わさなかった心地よい味わいが生まれることを「調和」といいます。逆に不快な香りや味わいが生じることを「反発」と表現し、特に際立った変化を示さない場合を「平行」といいます。

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