1943年
戦時中の最高の作柄。ほぼ完璧な春、夏、秋。

赤:★★★★大半のワインは樽で長く置かれ過ぎたので、衰えるのが早く、老衰してしまった。と言っても、ワインは、良く仕上げられた風味あふれるものになった。最上品は、今でも充分おいしく飲める。

白:★★★1937年から1945年までの間で最高の作柄。丁寧に貯蔵・熟成されたものはうっとりさせられる味わい。 

 

 

1944年
見込みは、良かった。無念にも収穫期間中、陰鬱な雨が降り続いた。

赤:★軽く色のあせたワイン。

白:貧弱な年。

 

 

1945年
印象的な年。自然の剪定が良い結果を生んだ。

赤:★★★★★辛口で、しっかりしていて、飲みごたえのある、深い色の良い構成のワイン。長く賞賛されたワイン。最上品と最上の状態で貯蔵されたものは、これからも壮麗な味わいを保つだろう。

白:★★★★収穫が少量の優れたワイン、切れ上がりが爽やか。英国への輸出はほとんどなし。めったに見かけない。

 

 

1946年
豊作が期待されたが、雹の被害に合い、その後も雨が多く寒い日が続き減産。

赤:★ 

白:★★

 

 

1947年
赤:★★★★一目見て魅力的であると分かる良熟ワイン。競争相手のボルドーの赤より安定している。

白:★★★★良く熟れていて、実に楽しい、早期熟成型ワイン。シャブリ、バータール・モンラッシェには逸品あり。

 

 

1948年
前後の年の優秀な作柄に挟まれて、ぱっとしない年。なかには非常に高品質なワインもあったが、今ではもう疲れ果ててしまったものがある。

赤:★★から★★★ 

白:★★  

 

 
1949年
第一級の作柄。47年、49年と比べてもこの方がバランスが良く、きめの細かさも、より密だ。従って保存がよくきく。優美さの極みを誇れる。

赤:★★★★★ 

白:★★★★ 

 

 

1950年
水っぽいワイン。

赤:★ 

白:★★★★ 赤に比べるとはるかに良質。

 

 

1951年
56年と並んで50年代の2大凶作。 

 

 

1952年
天候のおかげでタフで濃度の高いワインになった。50年代で最も良い作柄だった1959年に近接した第2位 。

赤:★★★★

白:★★★★

 

 

1953年
円熟した、しなやかな、魅力的なワイン。

赤★★★★ 

白★★★★

 

 

1954年
52年と53年の名声に挟まれたため過少評価された。

赤★★★ 

白★

 

 

1955年
赤は健全だったが品質は多様。かなり人気が出た。コート・ド・ニュイは深みがあって、スタイルの良いワインとなったが、後味が長く続かず、のど越しの良さがなかった。コート・ド・ボーヌは軽いワインで、最盛期は1960年代の中ごろから終わりまでだった。

赤:★★★ 

白:★★★★

 

 

1956年
さんたんたる年。 

 

 

1957年
良質で風味のある作柄。ワインに趣を添える程良い酸味。この年はボルドーよりまさっている。

赤:★★★ 

白:★★★

 

 

1958年
めったに見かけない年。今が熟成完了。飲んでしまうこと。

赤:★★ 

白:★

 

 

1959年
壮麗なる作柄、最初の利き酒の時からエキス分とタンニンが豊富で風味にあふれ色の深いワイン。古い年代もののなかで一番信頼できるワイン。50年代最後の偉大な古典的重量 級ワイン。

赤:★★★★★ 

白:★★★ 

 

 

1960年
やせていて、ほとんどが早期に消費。

 

 

 

1961年
良質で魅力にあふれ、香りが高くて人気のあるワインになった。しかし、この年のボルドーの赤の素晴らしさには及ばなかった。

赤:★★★ 

白:★★★★

 

 

 

1962年
芳香が高くてスタイルの良いワイン。最上品の熟成はゆっくり進んだが、最終的には魅力に溢れ、感動的で、バランスの良いワイン。五つ星に匹敵。

赤:★★★★★

白:★★★★★

 

 

1963年
粗末なものから、かなりの良質まで。前後の年が良すぎたので影が薄くなった。

赤:★ 

白:★★

 

 

1964年
秀逸で酒肉が厚く身締まりがきつくなかったワイン。

赤:★★★★

白:★★★

 

 

1965年
大凶作の年。

 

 

1966年
全般的にしっかりした優美なワイン。コート・ド・ニュイは最上。並のものでも生気に満ちた魅力的なワイン。

赤:★★★★ 

白:★★★★

 

 

1967年
多種多様だが、最上物、特に斜面畑のグランクリュものは、歓びあふれるワイン。

赤:★★ 

白:★★★★

 

 

1968年
無惨な凶年作。

 

 

1969年
秀逸な作柄。1949年に匹敵するが、この年は、ボルドーの不作の悪評に引きづられて、いまだに過少評価されている。ワインはどうもふたつのタイプに分かれていくようだ。早く飲む軽いワインと、長い熟成に耐えるタイプ。タンニン、酸味を備えた上級ワイン。飲む度に驚きと歓びを感じさせるワイン。

赤:★★★★★ 

白:★★★★★

 

 

1970年
失望もの。貧弱なワイン。多分生産過多のために多くのものが5年以内に熟成してしまった。

赤:★★

白:★から★★★

 

 

1971年
地元の人が異常だと考えた感動的な出来映え。過酷な気候の為思いっきた剪定を余儀無くされたが、それが、例をみないほど実質のあるワインを生んだ。全体的にリッチでしかも構成が良い。

赤:★★★★★ 

白:★★★★★

 

 

 

1972年
軽く苦味が舌に残る。もう魅力をなくしつつあります。

赤:★★★

白:★★   

 

 

 

1973年
軽く水っぽい、つまらないワイン。

赤:★ 

白:★★から★★★★

 

 

1974年
ほぼ凶作。

赤:★ 

白:★

 

 

1975年
惨澹たる作柄。

 

 

1976年
大歓迎の当たり年。3年連続の不作にストップをかけた。色づき、果実味、エキス分、アルコール分もよく含んだワイン。ただタンニンの過剰は直りそうもない。ボジョレイは1976年も当たり年。

赤:★★★★ 

白:★★★★

 

 

1977年
産出量は豊富。前後の優れた年に挟まれて注目されなかった年、悪天候にたたられた割には結構飲めるワインが出来た。

赤: 

白:★

 

 

1978年
秀逸な年。構成の良いワイン。完熟ぶどうから果実味、タンニン、アルコール、酸味などのバランスが良くとれ、力強いワインが造られた。白は、1971年以降最高の年。二流の地区も含め全域で高品質。最上物の赤は、2010年を越えても大丈夫。白も2000年を越えても熟成を続ける。

赤:★★★★★ 

白:★★★★★   

 

 

 

1979年
全体的に実に良質なワイン 

赤:★★★ 

白:★★★★   

 

 

 

 

1980年
産出量が少なかった結果、深みがあってかなり濃厚なワイン。特にコート・ド・ニュイが良い。

赤:★★から★★★ 

白:★★   

 

 

 

 1981年
ブルゴーニュの赤は、非常に貧弱な年。

赤:★★ 

白:★ 良くも悪くも無い作柄。   

 

 

 

1982年
過剰生産のため濃度不足。しかし、熟した果実味が良く出ていて早飲みに向く健康的なワイン。

赤:★★から★★★ 

白:★★から★★★★   

 

 

 

1983年
注目に値する年。厳しい自然に耐え抜いたワインは、2000年以降もおいしく頂けます。

赤:★★から★★★★ 

白:★★★★   

 

 

 

1984年
天然のアルコール分と酸分が低く、発酵果汁への糖分添加を余儀なくされ、バランスが崩れてしまったが、不愉快なワインではない。

赤:★ 

白:★

 

 

1985年
豊潤で、熟成感があり、すっきりしていて、果実味あふれるワイン。多分1978年以降で一番バランスが良い。赤は2000年を越えても持ちます。

赤:★★★★★

白:★★★★

 

 

1986年
収穫量が多すぎたために品質低下が心配されたが、幸いほとんどが取り越し苦労に終わった。この年は、コート・ド・ニュイのものが最高。

赤:★★★★

白:★★★★★ 白は傑出

 

 

1987年
ぶどうの収穫量は少なかったが、発酵果汁内における果皮の比率が高くなった結果、かなり濃厚な、構成の整ったワインになった。白は、ちょっと難点あり。

赤:★★★★ 

白:★★★

 

 

 

1988年
果実味、酸味、タンニンなどのバランスが良くとれた、深い色合いをもつ豊潤なワイン。若い内に飲んでも魅力的だし、熟成させてもよし。ボジョレイも質が高く貯蔵に耐えうる。白は、良く熟していて、しかも新鮮さを失わず、バランスも良いワイン。

赤:★★★★★ 

白:★★★

 

 

1989年
産出量は白を上回った。赤はピノノワールはよく熟し、天然アルコールも高かった。ボジョレイも非常に良質。白は疑いも無く良い作柄。シャブリとマコネは若いうちに飲むのがベスト。最上品は、かなりの長寿。

赤:★★★★

白:★★★

 

 

1990年
コート・ド・ドールの赤は優れたタンニンを含んだ、深い色合いの、濃厚なワイン。ピノノワールとガメールは、それぞれの長所を発揮した。89年と同じように、よく熟したラズベリーの風味を含むワインになったが、幾分果 実味に欠ける。最上の白は、2000年を越えてもまだ持ちます。

赤:★★★★★ 

白:★★★★

 

 
1991年
1990年がめざましかったため影が薄くなった。品質にバラつきがあります。  

赤:★★

白:★

 

 
1992年
赤は果実のアロマが出ていて、充実し、しなやかなワイン。白は、長期熟成タイプではないので早く飲んでしまった方がいい。  

赤:★★★から★★★★

白:★★★

 

 

1993年
赤は良好から優秀まで。よく成熟し、濃厚で複雑。タンニンが強く、構成も良いのでかなりの長命。白は、品質は期待より上回ったが、格付けが上がるに連れて品質にバラつきが出た。  

赤:★★★★

白:★★から★★★

 

 

1994年
赤★★★:厳しい選果と産出量の減少の結果、肉付きが良く果実香がよく出るワインとなった。 

白★★★:貯蔵に適した性格を持ち、複雑でアルコールが強く、香りが非常に高いワイン。シャブリは他とくらべるとかなりの減産。マコネは早飲み向きの快適なワイン。 

 

 

 

1995年
赤★★★★:この年は、興奮するような収穫年。赤は色づきが良く、酸味も適度。天然糖度も十分。果実味、エキス分は最高水準。

白★★★★:白ワインも素晴らしく、高い天然糖度をもったぶどう果汁は、理想的な酸度と結びつき、より熟成する能力を秘めている。

 

 

1996年
赤★★★★:またとない幸運に恵まれ、偉大な収穫年である。

白★★★★:白ワインも素晴らしく、特にシャブリは手に入れるべき。